捨てても捨てても片付かないときは、自分のあたりまえを疑ってみる

私の部屋には冷蔵庫がありませんでした。

正確には、『冷蔵庫がない状態』でした。

ある日、お盆休みの帰省から戻ったら、冷蔵庫がまったく冷えなくなっていました。やけに大きなモーター音がするなあと思いつつ、そんなもんなのかなと放っておいたら、急に冷蔵庫が冷えなくなっていたのです。

その後、謎の復活を3回遂げたものの、ついにここ最近はずっと冷蔵庫は冷えないまま。本格的に買い替えを検討することになりました。

冷蔵庫が冷えなくなってから買い替えまで1年以上。その間、冷蔵庫なしで生活をしていました。

冷蔵庫って、あって当たり前だとおもっていませんでしたか?

一人暮らしを始めるとき真っ先に買い求めるのが、冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・掃除機・炊飯器あたりじゃないかなと思います。

冷蔵庫って、あって当たり前みたいに思っていませんでしたか?

冷蔵庫のない暮らしをしてみて思ったのは、なくてもなんとかなるんだなということ。自炊をまったくしていないというわけでもないんです。それなりに自炊はしています。

無意識のうちに「あって当たり前」って思い込んでいました。ほかにもそういうものがないか探してみました。

ベッド

ベッド、あって当たり前でしょうか?

私は無くてもいいと思うんですよ。布団だと毎日の上げ下ろしが大変だからベッドの方がいい?ほんとうにそうでしょうか。部屋が広く使えるほうが、私は嬉しいです。それに「毎日の布団の上げ下ろしが大変だからベッド」って、なんだかすごくだらしない感じがしてしまって、私は「ベッドを使う理由」としては、あまり言いたくないなと思うのです。

ベッドは近々処分して、布団の生活にシフトしようと思っています。そのために畳を敷きたいなあとも考えています。

炊飯器

炊飯器、米とお水を入れてスイッチを入れれば勝手に炊ける、便利です。でも私、炊飯器ももう何年も使っていません。土鍋で炊くほうが美味しくて云々〜みたいなこだわりはありません。ごはんはフライパンで炊きます。

透明ガラスの蓋だからお米の様子がわかりやすくて、他のものを作りながら様子をパッとみられるのが便利で最高です。お米を炊くための土鍋もル・クルーゼもありますが、一番使っているのは実はフライパン。フライパンを使う料理のときは土鍋でごはんを炊きます。

というわけで、炊飯器は使っていません。

電子レンジ

電子レンジは不要です。初めての一人暮らしのとき、電子レンジのない生活をしていました。

いまは、オーブンが欲しくて買ったオーブンレンジが家にあるのでときどき使っていますが、あたため機能はほとんど使いません。

なんというか、電子レンジってすごく不自然な存在だと思うのです。分子レベル、電子レベルで不自然だなと感じてしまって、それであまり使いたくないなと感じてしまいます。

今や私たちの生活になくてはならないもの、みたいな扱いですが、決して必要なものでもないかなと感じています。

ソファ

ソファって必要ですか?

ワンルームを卒業して少し大きな部屋に引っ越したとき、はりきってソファを買いました。

今のマンションを買ったとき、内見用にディスプレイされていた家具が全てついてきたので、ソファを引き取りました。そのソファが、私の暮らしの質を落としているような気がするのです。

腰への負担が大きいのが一番の理由ですが、これだけのスペースを占有してしまうのがほんとうにもったいないなと感じるし、ソファがあってよかったと感じることがほとんどないのです。

大きなソファのほうがごろんと横になれるから便利?でもその大きさのせいで、部屋はせまくなってしまう。そして、その「大きなソファ」の上に、ものを載せっぱなしにしてしまったりしていませんか?その結果、ソファの上に乗った荷物に邪魔されて気軽にごろんとできない、なんて本末転倒なことが起こっていたりしないでしょうか?

私は近いうちに処分します。リサイクルショップに引き取って貰います。

「片付かない」のではなく、片付けられない自分を疑う

片付けようとしてもモノの多さにうんざりしてしまうとか、「もうこれ以上捨てられない」みたいに感じて行き詰まってしまっているとか、そういう話をよく聞きます。

もし「これ以上モノは減らせない(でももっと減らしたい)」と感じているのなら、自分の中の常識を疑ってみるのが良いかなと思います。

絶対に必要だ、絶対に捨てられないと思っていたモノ(しかも物理的に大物)は、実は自分にとってそれほど必要というわけでもなく、「必要なんだ」という一般的な意見を疑うこともなく受け入れている結果に過ぎない、なんてことがあるかもしれません。

「もっと広いお部屋に引っ越したい」「もっと大きな家に暮らしたい」は、いつまでも解決しません。広い部屋に引っ越しても、大きな家に暮らすようになっても、きっと、それに見合った大きさの不用品を「大きなお部屋なんだからこのくらいの大きなものがお似合いよね」となんの疑いもなく購入し、また「もう少しお部屋が広ければ」と言い出すのです。

いまいるお部屋、いまいる場所で快適に気持ちよく暮らすための「ほんとうの片付け」を、私は続けていきたいなと思います。